SECI(セキ)モデル
組織において知識が創造されるには次の4つの知識変換プロセスがある、とする北陸科学技術大学院大学の野中郁次郎教授のモデル概念。 Socialization(共同化)、Externalization(表出化)、Combination(連結化)、Internalization(内面化)の4つのプロセスが相互に作用して一段上の知識レベルへ昇華するプロセスを理論化したもので、1991年ハーバード・ビジネス・レビューに掲載された。 Socialization(共同化)とは、親から子へ、先輩から後輩へ、或いは熟練者から未熟練者へと共通の経験を共有することにより、言葉によらずに体験によって、知識を伝授し獲得するプロセスを言う。所謂、「体で覚える」というやつである。 Externalization(表出化)とは、この様に個人や組織が体で覚え共有・統合された知識(ナレッジ・マネジメントでは暗黙知という。)を言語のような明確な形式で表わすことをいう。 Combination(連結化)とは、Externalization(表出化)によって明確になった知識(ナレッジ・マネジメントでは形式知という。)を組合せて新たな知識を創るプロセスである。 Internalization(内面化)とは、このようにして得られた知識をもとに個人が行動し、実践することによって、新たな経験や学習結果が個人の内部に蓄積される状態を言う。この段階では文章などに表わして他人に伝えることが出来ない体験や主観といった知識となって蓄積される。 SECIモデルは、S→E→C→I→S→E→・・・と知識の蓄積プロセスが循環することにより、組織及びその構成員である個人の知識レベルがより高いレベルに到達・昇華する。 これを「知識創造スパイラル」という。 掲載2000/02/06 |