ナレッジ・マネジメント
(Knowledge Management)
何となく昔聞いたように思うのは、中・高生で学んだ単語だからだろうか?この程度なら英語の出来ない筆者でも判ると思いきや、そうでもないらしい。 日本版リストラによって早期退職者を募ったら、辞めては欲しくない社員が大量に辞めてしまって、後には全く知識を持たない、やる気のない社員だけが残ってしまったので何とかしたいというのが、事の発端のようである。もし本当なら全く馬鹿げた話である。(事の真相は知らないが・・。) 優秀であれば次の職を探せる力もあるが、優秀でないからこそ現状にしがみつくものであるという、人間のごく当り前の行動パターンも理解できない偏差値の高い茶坊主の言うことを聞くからそういう事になる。 とはいえ、世の中良くしたもので、次の段階では「御社の優秀な社員が有するナレッジをコンピュータシステムを使って御社のものにし、その社員の方がいつ辞めても困らないようなシステムを開発してはいかがですか。」と言う集団が現れて来た。 「そりゃーその通り!。」組織の安定性を維持しようと常に考えるのが企業人の重要な役割である。多分、冒頭のような事態に陥った企業は、組織の安定性を考えない人間がトップ&管理職階層を占めていたのだろう。災難なのは、その企業の従業員と家族である。 終身雇用制度を維持する気も無く、厚底靴を履いてガングロまなこで流行を追いかける女の子のように、能力主義の採用を標榜する。 しかし現実問題として、人の能力の査定は難しい。一体全体何を基準に能力があるというのだろうか?暗算が出来る、英語が話せる、手先が器用でソラ豆を箸でつかめる、偏差値が高い大学を卒業した、・・・?。 利益に直結した仕事を取ってきた人間が能力があるのだと断言する経営者もいるかも知れない。(利益というものは短期間で実現できるものだったのでしょうか?) 筆者に言わせると、たまたま時代と相手が良かったのでしょう、屍となった前任者の苦労の上に実現したのでしょうと申し上げたいが、もしその種の意味の能力主義ならば、ハシッコイ人間は殿に取り入って決して失敗しないであろうプラスの利益直結部門への推挙を願い出る。 要は全社員が、殿のお側用人や茶坊主になりたいと思うようになるということである。お側用人や茶坊主に囲まれた生活は殿にとっては誠に居心地が良いのだろうが、何となく階段でコケてるあの厚底靴の女の子を思い出す。もしその様に指導者層が考えているとしたら、救いようのない、とんでも無いバカが会社を日本経済を動かしていることになる。 信じられなぁ〜い。 「貴方の首を明日切るつもりだから、それ迄に貴方の持っている知識とノウハウをこのコンピュータに入力しなさい。」と言う奴もバカなら、「ハイ!判りました。」と言って入力する奴もバカ(こっちの方は同情できるが・・)。 だいたいそんなことを言う上司や会社に対して忠誠心を持てというのが土台無理な注文だと気付かない経営者がおかしい。完全なアルツハイマーだね。(筆者はアルチュゥハイマーである。) ・・・と茶化してはみたものの、ナレッジ・マネジメントは、もっと肯定的な意味で前向きに捉えた方が良いのではないだろうかと筆者は思っている。 筆者は、かってVintage理論について触れたが、企業というものは20代から60代の世代の異なる人々が働く場所である。 何故複数世代が一緒の場所で仕事ができるのか?下手すると「るせー!。死ぬ間際の爺の言うことなど聞いてられっかーて〜の。」という世代と、「屁理屈ばかり言いやがって。くちばしの黄色いケツの青い餓鬼の面倒など見れるかぁー!」という世代とが一緒の屋根の下で働いたらどんな結果をもたらすか・・・。 その様な修羅場の事態に至っていないのは何故なのだろう。 先の茶坊主ならばその事態をきっと殿にこう説明するのだろう。 「下々の者というものは、身分卑しい者達でございまして殿の御眼を汚してはいけませんので、私どもの手で有難そうに禄扶持さえ渡しておれば大人しくしているものでございます。それに忘れておりました。申し遅れましたが、何よりも殿の御威光に畏れをなしているので御座いまする。(・・アブナイ、アブナイ。下々の者は、殿に取り入ることが出来る茶坊主である儂の力を懼れ奉って儂に服従する動物であることをおカザリ殿に悟られるところだった・・。フー、クワハ゛ラクワハ゛ラ)」、とね。所詮茶坊主という種族は、わが身の安寧のみを考えこそすれ、お城の安定のことなど眼中にない種族だということがβ-アミロイドが付着した殿にはなかなかご認識できない。 イヤハヤ、クダランコトヲ書いてしまいました。本論に戻ろう。 お互いを信頼し、世代を超えて教え育み合えるものがあるからこそ、異なる世代が一つ屋根の下で協力し合って働いていけるのだ、と考える。 その為にはお互いに信頼の下に会話が交わされ、問題の解決の為に一緒に考え、悩み、汗を流す必要もあるでしょう。お互いが持っている能力や知識や知恵を開示する必要もあるでしょう。そうした信頼できる環境があってこそ、組織の知恵が営々と次の世代へと受け継がれて行くものだと思うのです。 そしてそれらの知恵や知識を整理するのにコンピュータの利用が最適であれば使ったら良いのです。使えばスタートラインがアップしますから、生産関数がワンランク上にシフトするのは間違い無いと確信します。 結論を言おう。 「全ては人間の身体の仕組を理解することによって解決する。」というのが、ナレッジ・マネジメントに対する筆者の結論である。 掲載2000/01/10、一部修正2000/02/06 本も読まずに自分かってな推測で論議を展開するのも無責任だと思うので、大枚叩いて本を買った。今後、しばらくの間は、この本を下に「洋語辞典」を充実させたいと思う。(2000/02/06) ここまで読んで頂いた貴方の誠意に感謝して、日本オラクル社の「5日でわかるナレッジコミュニティ」をご紹介します。 掲載2002/04/14 せっかく日本オラクル社の解説が参考になると思っていたのに、いつの間にか閉鎖されていましたので、「御社のナレッジマネジメントが役立たない理由」をご紹介します。 掲載2011/06/05 |